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  2. お寺へのお参り

第一 日々の心がけと努力

 お寺に行く、つまりお墓参りの目的だけでなく、ご本堂という「幸福の根本道場」を大切にし、ご本堂で唱題行(声を出してお題目をとなえること)をさせていただきましょう。その際は、ご住職に必ずご挨拶をし、許可をいただきましょう。(法要などで使用されているときは無理を言わないでください。)
 もちろんお墓参りは大切です。易学では、お墓をきれいにしている家は家運が上がる、小金に困らず、と言われております。家族にお墓参りに行くとは言わず「お墓掃除に行くよ」と言うのもよいと思います。

第二 報恩感謝

報恩感謝とは、私たちを守ってくださる仏さまやご先祖の恩恵に感謝し、仏恩を返すことです。私たちにとりまして、これが一番難しいことと思います。
 御祖師(日蓮大聖人)は、法華経は「行ずるものである」と言われております。行動あっての報恩であり、感謝です。お釈迦様も、私たちが生活していくうえで自分のまわりの人々に利益し(ためになること)、救済に努めることが大切であると教えられており、その目安となる実践徳目として「六波羅蜜」をあらわされております。「六波羅蜜」は、仏道修行の基本で、六つの基本的な修行項目からなり、すべてのものごとに対して報恩感謝する修行をいいます。
 その中のひとつが、「布施行」です。皆さまがお寺に出される「お布施」の由来はここからきているのです。

布施行の三種

 一、財施……金銭・物品等生活必需品を施すこと
 一、法施……仏の教えを正しく説き伝えること
 一、無畏施……人々の幸福のため自分の労力を惜しみなく提供すること

 古今東西とわず、日本の寺社だけでなくキリスト教会やイスラム今日のモスク等も含めて、すべての寺院・神社は古来より、一般民衆の仏神への感謝畏敬の念から出る「布施行」によって成り立ってきたといっても過言ではありません。
 報恩感謝の念を持ち、一心に仏道修行をしてこられた方はそれだけご利益(心の自由と功徳)をいただけているということです。
 皆さまがご住職の説法をお聞きになり、ご家族にお話になることは法施です。
 お墓参りや唱題行の折りに、感謝の心をのせたお布施は、真にありがたい財施なのです。
 今一度、三種ある布施行についてお考えくださり、報恩感謝の行いをしてまいりましょう。

一般的なお墓参りの仕方

 ①山門に入る前に一礼し、心をお静めください。

 ②正面のご本堂前に行き、両手を合わせ、
  一礼し、ご本尊に対し最低三回のお題目を唱え、感謝の言葉と本日の参拝の旨を申し上げます。

 ③庫理(ご住職のいる処)に行きごあいさつ。
  そして樒・線香をお分けいただき、できれば布施行をさせていただきます。

 ④お墓参りでは、まずお墓をきれいに清掃します。
  お水をたっぷりと供養してお参りをしてください。
  お水のかけ方は、本来はいちばん上からではなく、中段からお水をおかけするのが正式です。

 ⑤山門退出時は、清らかなる心にて暮らされることを誓い、一礼してください。